南アジア 過密と混濁の街から

バングラデシュの首都ダッカで考えたこと


いま困っていることを数え上げればきりがなく、頭髪もそのひとつ。

ストレスで抜けまくりってのを期待した方もおられるかもしれないが、残念でしたコロナ以前の量をなんとか保っておりますぞ。

問題は、1月中旬に散髪してから4ヶ月がたち、かなり伸びてしまったこと。

ダッカ離脱の前に切っておきたかったが、情勢がどんどん悪化するなか、床屋へ行く度胸がなかった。続きを読む


アメリカでの巣ごもり開始から7週目、念願の散歩をした。


路傍の花ひとつにも心を揺さぶられ、「嗚呼、世界は美しい」などと叫びながら歩く。

外出禁止令は解けておらず、散歩だけのために出歩くことは憚られる。今回はクスリを買いに行った帰りに10分ほど寄り道をしてみた。続きを読む


コロナ、コロナと毎日気にして暮らすのも疲れるので、ちょっと違う病気の話(やっぱり病気かよ)。

コロナのようなウイルス性の病気は、有効なワクチンの登場により被害を最小限に抑えることができる。

一方で、ウイルスによらない感染症、たとえばマラリアにはこの手が通用しない。蚊の体内にいるマラリア原虫という寄生虫を移されることで発病するからだ。
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入居したアパートには一通りの家具や台所用品が備えつけられており、たとえばソファの足が不良で動かすと床にキズがつくけど俺のせいじゃねーよ(←しかたがないので対策はしてある)とか、包丁の切れがおそろしく悪く、砥石でシュッシュッしても満足とはほど遠いというアメリカならではのサービス品質に少なからず難儀している。

深く印象に残ったのは台所のスポンジで、最初は緑色のタワシ側が鉄板のように硬くて使いにくく、柔らかくなってからはスポンジ側がボロボロと剥がれ落ち、排水溝へと次々に吸い込まれていく困ったちゃんだった。続きを読む


巣ごもり生活も6週間になると、いろいろツライ。

基本は上機嫌で楽しく過ごしてはいるのだが、できることが限られている。

これが自宅だったら食材・調味料・調理道具いろいろあるほか、ふたりでジグソーパズルしたり、久しぶりに楽器を引っぱり出してきたり、部屋の模様替えをしたり、ありあわせの材料で日曜大工したりと、生活をよくするチャンスとして活用することもできるが、旅先ではどうにもならない。

読書はキンドルのおかげでいちおう不自由していないけれど、もしも自宅だったら日本から送った既読・未読の紙の本がどっさりあって、かなり楽しいことになったはずだ。
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ダッカに戻れるのは「6月、せめて7月には」というのが退避組の多くの見立てというか希望的観測だが、はたしてどうなるだろう。

ダッカにいる妻の同僚(最低限の人員を満たすため残留を志願した若くて元気な独身者)は、バングラデシュ政府の発表する数字がまったく信用できないことのほか、もろもろの事情を勘案すると「どんなに早くても8月」と言っており、これはけっこう厳しい査定。

実際には私たちも、夏どころか秋・冬までずれこむ事態についても心のどこかで覚悟はしているわけだが。
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ただいま時間のある方、そして時間のない方も是非どこかで見てほしい映画がある。

「アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場」というフィンランド映画(2017年製作,日本版 アメリカ版

これはヒーローが活躍して敵をやっつける戦争映画ではなく、

人間にとって戦争とはいかに残酷なものか

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